Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

「ナニ、近所まで」

「近所のどこへおいでなさるの」

「ナニ、そんなに遠いところではない」

「そんなに遠いところでなければ、足ごしらえなどをしなくてもいいじゃないか」

「でも、久しく旅をしないから」

「おや、久しく旅をしないから、どこかへ旅をしてみたくなったというんですか。知ってますよ、その旅先はちゃあんと呑込んでいますからね」

「ナニ、少しばかり足慣らしをやってみるんだ」

「出かけるなら出かけてごらんなさい、わたしという者をさしおいて行けるものだか行けないものだか、さあ、出るなら出てごらんなさい」

お角はそこにあった荷物と、がんりきが結びかけた脚絆を取って抛ります。

「何をするんだ、やい、ふざけたことをするない」

がんりきはその脚絆を取って、また片手で足へ巻きつけようとすると、

「いけませんよ、わたしの見る前でそんなものを足へ巻きつけると罰が当りますよ」

「やい、何、何をするんだ」

「何をするんだもなにもありゃしない、わたしがこの間から見張っているのは何のためだと思ってるの、こんなことがあるだろうと思うから、それで忙がしい小屋の方をさしおいて、こっちへ来ているんじゃないか。