Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠3

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠3 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 214.131 Zeichen · 423 Bildschirme

Aozora Bunko

「旦那、お銭をいただきます、木戸銭をお払い下さいまし」

と言ったから市五郎納まらないで、

「やい、面を見て物を言え」

ウンと木戸番を睨みつけましたが、木戸番とはいえ、多少江戸ッ児の気風を持っていたものと見え、肝腎の市五郎の面を見てかえってフフンと笑ってしまいました。

市五郎にとっては容易ならぬ侮辱ですから、ムカッと怒って、ポカリと一つ木戸番の横面を撲りつけました。

「この木偶の坊、ふざけた真似をしやがる」

木戸番は飛び下りて、市五郎の横面を撲り返しました。

「この野郎、俺を見損なったな、俺は役割だ、城内の役割だぞ」

「役割だか薪割だか知らねえが、あんまりふざけた野郎だ」

木戸番と役割とがここで組打ちを始めてしまうと、最初からこの近いところにいた口上言いや出方や世話役の連中、これもあんまり市五郎が横柄で乱暴だから飛んで来て、

「おい、役割さんだというじゃないか、役割さんを撲ってはいけねえ」

仲裁するふりをしてポカリと撲ります。

「役割さんに失礼をしては済まねえ、八公、謝罪ってしまいな」

と言ってまたポカリ、ポカリと撲ります。

「薪割ならばいくら撲ってもいいけれど、役割さんを撲るようなことがあっては、後で申しわけがないから早く手を放したり」