Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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だいぼさつとうげ

大菩薩峠4

中里 介山

Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme

Aozora Bunko

「まあ、こっちへ来ねえ」

がんりきは、お角を塀の蔭へ連れて来て、

「幸い、今夜はこっちの目と出て、これこの通りだ。山分けにして半分はお前にくれてやるから、こいつを持ってどこへでも行きねえ」

「そうしてお前は?」

「俺は俺で、臨機応変とやらかす」

「そんなことを言わないで、一緒に連れて逃げておくれ」

「そいつはいけねえ、おたげえのために悪い」

「お為ごかしを言っておいて、お前はこのお邸のお部屋様のところへでも入浸るんだろう」

「馬鹿、そんなことを言ってられる場合じゃあるめえ」

「それを思うと、わたしは口惜しい」

「何を言ってるんだ」

「もしお前がそんなことをしようものなら、わたしはわたしで持前を出して、折助でもなんでも相手に手あたり次第に食っつき散らかして、お前の男を潰してやるからいい、このお金だってお前、あの後家さんだかお部屋様だかわからない女の手から捲き上げて来たお金なんだろう」

「そんなことがあるものか」

「そうにきまっている、そんならちょうど面白いや、あの女から貢いだ金をわたしの手で使ってやるのがかえって気持がいい、みんなおよこし」

「持って行きねえ」

「もう無いのかい」