Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

お化けではないかと思いました。

そのちっぽけな、まっ黒なのっぺらぼうなやつは、ヒョイとうしろをむくと、顔に目がひとつしかない一つ目小僧かもしれない。そして、赤いしたをぺろっと出して、「おじさん、こんにちは……。」というのかもしれないと思うと、初こうはゾウッとしました。

しかし、怪人四十面相の部下になるほどのやつですから、そのまま逃げだすほど、おくびょうではありません。初こうは、しばらく、まめくろんぼのあとをつけてから、

「こらッ、ちびすけ待てッ。」

とどなりつけて、いきなりポケット小僧につかみかかりました。

ポケット小僧は、「しまった。」と思いましたが、りすのようにすばしっこく、パッと身をかわして逃げだしました。

のっぽの初こうは、身をかわされて、よたよたと前にのめりそうになりましたが、かけっことなれば、ちびすけなんかに負けるものではありません。ちょこちょこと走るまめくろんぼのあとから、初こうの長い足が、のっしのっしと追っかけます。

のっぽとちびすけのかけっこですから、すぐにつかまってしまいそうですが、初こうが、ほんきで走ったら、たちまちいきすぎてしまいますし、ポケット小僧は追っつかれても、長い足のあいだをくぐって、チョコチョコと逃げまわるので、なかなかつかまるものではありません。