Japanische Klassiker mit Furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
ヘリコプターのぜんぽうには、自動車のヘッドライトのようなものがついていますが、操縦室の中は、うす暗いのです。電灯も、操縦機のところを照らしているばかりで、おたがいの顔も、はっきり見えないほどでした。
「松下、いくさきはわかっているな。」
四十面相が、ねんをおすようにいいました。
「どちらにしましょう。」
松下が、うつむいたまま、やっぱりかすれた声で聞きかえします。
「どちらだって? ばかッ、きまってるじゃないか。きめんじょうだ。」
「きめんじょうですか。」
「うん、きめんじょうだよ。きみはなにをぼんやりしているんだ。へんだぞ。どうかしたのかッ。」
「いや、なんでもないんです。ちょっと、ほかのことを考えていたので……。」
「なにッ、ほかのことを? おいおい、しっかりしてくれ。操縦しながら、ほかのことなんか考えるやつがあるか。ここは空の上だよ。落ちたら命がないんだぜ。」
「すみません。」
松下は、かすれた声で、しおらしくわびをいいました。
空は雲がかかってまっ暗ですが、目の下には東京の町の明かりが、美しくかがやいていました。まるで宝石をばらまいたようです。
「おいッ、松下。