Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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きめんじょうのひみつ

奇面城の秘密/夜光人間

江戸川 乱歩

Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme

Aozora Bunko

深い山の中ですから、どんな恐ろしい鳥がいるかわかりません。

ポケット小僧は、びっくりして、声のするほうを見ました。広っぱには、なんにもおりません。そのむこうの森の中から聞こえてくるのです。

おずおずと、そのほうへ近づいていきました。森には何百年もたったような大きな木が、見とおしがきかないほどしげっていました。それらの木の幹にはつたがまといつき、はいあがり、映画で見たジャングルのようなありさまです。どこかから、ターザンの「ヤッホ……。」という叫び声が聞こえてきそうなけしきです。

「ギャアッ、ギャアッ。!」

そのとき、ついまぢかで、あのみょうななき声がしました。

ポケット小僧は、おもわず逃げごしになりながら、木のあいだをすかして見ますと、五、六メートルむこうの暗い森の中に、なんだか黄色いようなものが、ぶらんぶらんと、ぶらさがっているのが見えました。

鳥ではありません。ねこのような動物です。そいつが、あと足をつたにまかれて、木の上からぶらさがっているのです。

まきついたつたをとこうとして、いろいろに身をくねらせるのですが、どうしてもとけません。ぶらんこのように、さかさまにぶらさがったまま、あのみょうななき声をたてて、助けをもとめているのです。