Japanische Klassiker mit Furigana
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きめんじょうのひみつ
奇面城の秘密/夜光人間
江戸川 乱歩
Lesen Sie 奇面城の秘密/夜光人間 (きめんじょうのひみつ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N3. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N3 · Mittel · moderne Kanji und Kana · 150.254 Zeichen · 300 Bildschirme
そして、洞窟の前まできたとき、またしても、どこからか、「ごうッ……!」という恐ろしいうなり声が、ひびいてきました。
うしろからついてくる、二ひきの虎ではありません。洞窟の入口にならんで、いくつも小さなほら穴があるのですが、いまの声は、そのほら穴の中から、ひびいてきたようです。
それじゃ、まだほかに虎がいるのかと、びっくりして立ちどまっていますと、そのほら穴のひとつから、ヌウッと大きな虎がすがたをあらわしました。こいつは、さっきの虎の子の父親かもしれません。
「ごうッ……!」
そいつは、ほら穴から全身をあらわして、もういちどうなり声をたてました。
すると、うしろにいた母親らしい虎が、そこへ歩いていって、顔をつきあわせて、なにか知らせているようでした。
「あの子を、助けてくださったのよ。」といっているのかもしれません。
二ひきの大虎は、顔をそろえて、ポケット小僧のほうを見ました。やさしい目をしています。
「ありがとう。」と、おれいをいっているのでしょう。
ポケット小僧は、恐ろしい猛獣がそんなにやさしくしてくれるので、すっかりうれしくなってしまいました。親子三びきの虎と、もうすこし遊んでいたいと思いましたが、四十面相や部下のものに見つかってはたいへんですから、いそいで三びきの虎のほうへ手をふって、わかれをつげると