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Japanische Klassiker mit Furigana

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あらじょたい

日本の文学 9 徳田秋声(一)

徳田 秋声

Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme

Aozora Bunko

それを聞いて、浅井は、そこへ廻って見たのであった。

「どんな様子でしたね。」

お増は訊いた。別れ談がうまく纏まるかどうかが、あの事件以来、二人の頭に懈い刺戟を与えていたが、細君からすっかり離れてしまった浅井の心には、まだ時々かすかな反省と苦痛とが刺のように残っていた。

「むむ別に変りはない。」

浅井は、自分から見棄てられてしまった、寂しい荒れた家のさまや、絶望の手を拡げてまだ自分に縋りつこうとしているようなお柳のやるせない顔を、今見て来たままに思い浮べながら、淋しく笑った。

「話を持ち出して見たのですか。」

「それも口を切って見たけれど、ああなると女は解らなくなるものと見えて、さっぱり要領を得ない。」

「それはそうですよ。それでどう言っているんです。」

「要するにお前を突き出してくれと言うに過ぎない。」

浅井はお柳がお増のことをいろいろ聞きたがったことなどを思い出していた。

「どうせ当人同士じゃ話の纏まりっこはありませんよ。誰か人をお入れなさいよ。」

「それにしても、目と鼻の間じゃ仕事がしにくい。早く家を見つけなくちゃ。」

新しい家の方へ、間もなく荷物がそっと運び込まれた。