Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
四
越後では炉の片側の燃料置場を、タキジロまたはキジロという語がある。是が炉辺の下座を意味する木尻と混合して、薪を置く所をキジリという例はまた多いのである。ジロは初頭の子音が濁っている故に、古来そのままの形でないことは察せられるが、さりとて是だけ広汎な分布がある以上は、それをことごとくヒジロの省略と断定することも、今はまだ少しく躊躇せられる。或いは是が家の内でただ一つの、且つ重要なる場処すなわちシロであった故に、最初から簡単にシロと呼んでいたかも知れぬのである。とにかくにシロとヒジロとは無関係の語でないということだけはまず確かである。
四
この二つの語の関係とよく似たものが、今一つは東北地方の、ホドとヒホドとの間にも見いだされる。ホドを現在ヰロリの意味に使っているのは、奥州では南部の沼宮内、陸前の気仙郡、羽後の飽海郡などの数カ所だけであって、その他は陸中の上閉伊・江刺の二郡、羽前の米沢、南秋田の半島、および信州の下水内郡において、いずれも炉の中央の火を焚く部分だけをホドと謂っている。或いはそのまん中の熱い灰、すなわち信州でクヨウクリ、秋田ではカラスアク、雅語でオキともいう焚き落しの部分が、ホドというものだと思っている者も福岡県などに有るが、是は昔の調食法に最も普通であったホド焼き・ホド蒸しの語からそういう風に