Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
だの、または「染めてうき木綿袷の鼠色」だのという句が、しばしば『七部集』の俳諧の中に見えている。
もう一つ、是はやや皮肉な見方だが、麻の衣服は少しく長く持ちすぎる。伊豆の新島から友人が写してきた写真では、七十二三の老女が嫁入の時にこしらえたという藍無地の帷子を着ている。木綿はこれと反対に早く悪くなってくれるから、安くさえなれば(実際また安くなった)次々に取替えて、変化の趣味を楽しむことができる。ここに縞織やいわゆる中形の、発達した原因があるので、年齢に合わせて派手だとかじみだとかいう問題は、頻々と取替えるからいよいよ細かくなってきて、ついには自分の手ではできない工場の品物に、求めるほかは無くなったのである。家に地機の置いてあった頃でも、夏は少なくとも買木綿を着る人が多くなっていた。それでも男たちはまだ洗濯物に糊をこわくして、少しでも麻に近い感触と、蒸発区域とを保とうとしたが、女はまずそれを喜ばなくなってしまった。そうして機械ができて糸は極度に細くなったのみならず、男も後々は小倉織のような地の詰まったものを詰襟にして、ぴたりと身に着けて汗だらけになり、またすぐに裸になりたがる。