Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme
初冠
一
「脱いで何をお召になりますか」
「そこらの宿場で、何なと、裾の短いすずしげな肌着一重調えてたも。それでいい。百姓の子の着るのでもいい」
「そいつあいけません」
「なぜさ!」
「女が……」
「わしは男だ」
「あっ、彼方から旅人が来ましたぞ。変に思われると、すぐ密告されまする」
「かまわない」
「かまわない事はありません」
「関わないッたら! そちはわしの云う事をきかないのかっ」
自分の頭から塗笠をり取ると、牛若は、吉次の顔へたたきつけた。
「あっ!」
彼の呆れ顔を捨てて、牛若はふいに馬の首をぐっと延ばした。馬は疾風を衝いて駈け出した。――驚きあわてて、後ろから追いかける吉次を嗤いながら、牛若の姿はたちまち遠く距ててしまった。
初冠
一
先は、馬の迅さだ。
吉次は息が切れてしまった。へとへとになったがなお駈けた。果ては、肺も心臓も口から吐き出しそうな息をした。
「うっ……もうだめだ」
苦しい。眼に汗が沁みる。
愚を悟ったか、胸をたたいて、道ばたへ坐ってしまった。
後ろに森の宮がある。青葉の日蔭に、蝉しぐれの声が涼しげであった。するとそこの小さい御堂の縁から、
「吉次。どうした」