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Japanische Klassiker mit Furigana

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme

Aozora Bunko

大儀だった。細かい評議は明日としよう」

覚明の報告をきくと、義仲は、寝所へはいった。

翌る日。――それは元暦元年の正月十日、義仲は、後白河法皇を奉じて、北陸道へ落ちようと企てたが、それは、失敗に終って、その日も、彼の身辺は、酒と、区々な軍議に暮れてしまった。

すると、夜に入って、近江へ入れておいた物見から報らせがあって、

「宇治口へまわった義経の軍勢は、わずか一千余騎にすぎない」

と、いう事が聞えてきた。

次の日の朝、また、

「近江に集結した東軍も、思ったほどの大軍ではなく、士気も至って奮っていない」

との報らせだった。

義仲は、日のたつほど、

「思ったほどでもないらしいな」

と、楽観して来た。

三

こういう際にまた義仲は、不自然な栄進をした。征夷大将軍の宣下をこうむったのである。

今にもと気づかわれた東軍のうごきも、その後は、思いのほか緩慢である。

「宇治川の急流や瀬田の要害を見ては、坂東武者も、さすがに二の足をふんだにちがいない」

義仲は、そこの天嶮を恃みにしていた。洛中の情勢も平穏だし、院のお覚えもよいし、すべてが好転しているかのように、自分の位置を、ひとまず、安心しきって来た。