Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme

Aozora Bunko

……けれどゆうべは、そういう手づるもなかったので、実は今朝お目にかかって、お顔いろを拝してから、さてはまたも蒲殿とのご意見が合わずにお帰りだな――と、かようにてまえの胸のうちで、お察し申しあげた次第です」

「でも、わしの胸に今、そうした苦しみのある事は、どうして読めたか」

「お公卿方の一部で、お噂しているのを聞きました」

「はて、誰が、義経の胸を左様に申していたか」

「九条兼実卿。また、院のご近侍たる朝方卿や親信卿なども……」

と、吉次は答えながらすり寄って、声をひそめた。

「今日中に、内々、その方面の方々へ、院宣即降の嘆願をなさいませ。あなたは余りにも、政治のうらを衝くすべをご存知なさ過ぎる。お手引は、吉次がいたします。まず九条殿から先へお説きつけておしまいなさい」

五

ふしぎな男である。庶民層のなかに住みながら、上層の事情や政局のうごきなどにも実に詳しい。

(どうして知るのか)

と疑うよりも、

(吉次如きが、聞き知るはずはない)

と、義経も初めは、頭から信を措かなかったが、深く考えてみると、彼が、奥州の金商人として、過去の文化に携わっていた力は大きい。

多年の事である。