Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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りょうきのはて

猟奇の果

江戸川 乱歩

Lesen Sie 猟奇の果 (りょうきのはて) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 134.971 Zeichen · 270 Bildschirme

Aozora Bunko

噴水の側を通って、坂道を奥の方へ昇って行くと、森林といってもよい程、大木の繁った箇所がある。その真中に袋小路になって、ポッカリと五六坪の空地があり、そこに坂道を昇った人達の休憩所にと、二つ三つベンチが置いてある。四方を林で取囲まれた公園中での秘密境なので、若い市民達の媾曳場所には持って来いだ。猟奇者青木は、嘗つてそこで、媾曳の隙見という罪深い楽しみを味った経験を持っている。

それは今も云った袋小路のつき当りにあるのだから、帰宅するのに、何もそこを通ることはないのだが、いたずらな運命の神様が彼を誘ったのか、青木はふとその空地の方へ行って見る気になった。

もう十二時近くの夜更けで、公園に這入ってから殆ど人を見なかった程だから、そこも多分ガランとした空っぽの暗闇だろうと思ったが、闇の魅力、ひょっとして何か素ばらしい発見があるかも知れないという好奇心が、彼をそこへ連れて行った。

ところが、坂を昇り尽して木立の間から、ひょいと見ると、これはどうだ、獲物がある。その方の係りの刑事は、公園の中の一定の場所へ行って、茂みの蔭に寝転んで待っていれば、どんな晩でも一組や二組の媾曳を検挙するのは訳はないとの話だが、成程成程、経験者の言葉は恐ろしいものだと思いながら、青木は立止って、丁度その刑事がする様に、大きな木の幹を小楯