Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
四
部屋へ入って来るのをよく見ていると、右足は左の足に比べると、どうしても二寸は短いようです、唐臼を踏むような足どりで、それに左の肩の下がった猫背も、なんとなく痛々しさを強調します。
「なるほど、仔細がありそうだ。詳しく聴きましょうか」
平次も思わず膝を進めました。
四
「親分、聞いて下さい。この世の中に私のような不仕合せなものがあるでしょうか」
笹屋宗太郎の話は、冒頭からこの調子でした。涙を誘うような、煽情的なものではないまでも、世にも陰惨な、不愉快なものだったのです。
宗太郎の父親は笹枝宗左衛門という三百五十石取の立派な旗本でした。が、つまらぬ事から上役の疑いを受け、それに役目の上の手落ちもあって、家禄を没取された上、世に顔向けもならぬような目に逢いました。
つくづく武士は嫌だ――と、潔く両刀を捨て、鳥越に世帯を持って、貯えの小金を融通し、利潤が積ってかなりの身代を作りましたが、今から三年前他界、世帯はそのまま総領の宗太郎が継いで僅か三年の間ながら、酒や女はもとより、あらゆる道楽と縁のないのが仕合せで、身代は太るばかりでした。
「たった一つ困ったことは、双生児の弟宗次でございます。