Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(一)平次屠蘇機嫌 (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 156.866 Zeichen · 318 Bildschirme
「親分、あっしには判らない事だらけだ。絵解きをしておくんなさい」
ガラッ八は一件落着を待ち兼ねてせがみます。
「何でもない事さ。最初お前が言ったとおり佐吉を縛れば、お富を殺さずに済んだよ。今度は、平次一代の縮尻だ――が、ね八、いくら下手人と睨んでも証拠のない者を縛るわけに行かねえ」
「…………」
「佐吉はお富と好い仲になると、急に河内屋の身代が欲しくなったのさ。丁子屋に元居た下女から思い付いて、白粉を濃く塗って、前髪鬘を付けて、首筋へ古傷を描いた。あの古傷が術だ。見る人はツイその傷にばかり目を取られるから、鬘や身体の様子の男らしい事には気が付かない」
「なるほど」
「楽屋は宗七の家さ。――女に化けて、明神様へ行って喜太郎を誘い出し、四方の暗くなったのを幸い、背中合せにおんぶするような振りをして殺してしまった」
「金唐革の煙草入は碁会所で手に入れて、馬場要へ罪を被せる細工さ。あの晩河内屋へ忍び込んだが、何かの都合で喜太郎を殺し兼ね、証拠に持込んだ煙草入だけ、うっかり置いて来てしまったのだろう」
「…………」
「喜太郎が殺されて、河内屋の跡取はお富へ廻って来た。これは佐吉が見通した通りだ。