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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

言葉少なにそう言われると、平次も何かしら、一と肌ぬぎたい心持になるのでした。下賤で育ったにしては、妙に臈たけた賢い女です。

お江野の妹のお鳥というのが、出戻りになって、半年ほど前から神津家に引取られ、女中頭のように立ち働いておりますが、これは姉の上品とは打って変って、滴れそうな愛嬌と、どんな仕事にも向きそうな良い身体と、そして少しばかりお目出たい性格を持っているらしい年増でした。

「あら銭形の親分さん。――八五郎さんも御一緒ね。お願い申しますよ。本当にこのお邸に万一のことがあれば、第一私の行きどころがなくなるじゃありませんか」

そう言うお鳥です。

「心配するなってことよ。お鳥さんなら引取り手はうんとあるぜ、現にここにも一人――」

平次はそう言って、後ろにぼんやり突っ立っている八五郎を顎で指すのでした。

「あら、本当。嬉しいわねエ八五郎さん」

そう言って、よく肥った白い身体を、恐縮しきっている八五郎へもたれかけるお鳥です。

若様の吉弥は十四歳というにしては、背も智恵も伸び切って、何となく逞しい感じのする少年でした。

「平次か、御苦労だな」

そう言った如才なさ。