Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
六
それも五人や三人の口が揃ったのじゃない、――三味線と小唄も聴えていたというし」
「でも、変じゃありませんか、親分」
「何が変なんだ」
「何となく変ですよ」
八五郎はキナ臭いものを嗅ぎ出すように鼻の穴を大きくしました。
「それはこうさ、あの直助とお辰は、兄妹じゃないんだ。俺には初めからよく判った」
「ヘエ――」
平次の言葉は予想外です。
「お前の眼にも変に映ったらしいが、兄妹でないと見破ることは出来なかった。ただ、兄という直助と、その妹というお辰の取廻しが変に見えたんだ。――川柳にはうまいのがあるよ。『それでなくてあの所作振りがなるものか――』ってね。妹があんなに兄の世話が焼けるものか。吸い付け煙草などは兄妹の仲ですることじゃないよ」
「すると」
「二人は夫婦さ」
「染吉がお辰に夢中になったのは?」
「直助が承知で釣ったんだろう。――とにかく、あの男の稼業をもっとよく知りたい。気の毒だが下っ引を四五人駆り出して、直助の身許と身上と商売のことを、もっとよく調べ抜いてくれ」
「ヘエ」
ガラッ八は拳を放たれた鷹のように、どこともなく飛んでしまいました。
六
それから三日目。
「大変ッ、親分」