Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

二

贋金造りを縛った褒美で、三浦屋の高尾の身請でもするような気でいる空想家のガラッ八ですが、一面にはまた銭形平次の助手として、辛辣きわまる実際的な闘士でもあったのです。

間もなく路地一パイの騒ぎを展開しながら、八五郎は一人の若い男を引摺るようにして戻って来ました。

「この野郎、逃げようたって逃がすものか。さア、真っ直ぐに歩け」

「行きますよ、親分、――逃げも隠れもしません。どうせ銭形の親分にお願いするつもりで来たんですもの」

「何を言やがる、――そんなら逃げるわけはないじゃないか」

八五郎に小突かれながら来るのは、二十三四のめくら縞の半纏を着た、小柄で、色の黒い、小商人風の男でした。

「八、何という騒ぎだ。御近所の衆がびっくりするじゃないか」

平次は見兼ねて戸口から声を掛けます。一国者の八五郎は、お勝手を覗いて逃げ出したという男を、縛り上げ兼ねない見幕だったのです。

二

「いったいどうしたというんだ。――お前さんはお勝手を覗いて、俺に逢いたいと言ったんだろう」

「ヘエ」

「それが急に逃げ出すからこんな騒ぎになるじゃないか」

若い男を家の中に入れると、銭形の平次は打ち解けた調子でこう問い進むのでした。