Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
平次はともかく、番頭の市五郎に逢って、いろいろのことを訊きました。市五郎は四十五六の一と癖あり気な男ですが、日頃主人の総兵衛は何もかも自分の胸一つに決め、大事小事ことごとくその差金でやっていたので、番頭といっても、あまり身上に立ち入ったことは知らず、米の粉に塗れて、ただもう他の奉公人たちと一緒に働いているといった様子でした。
主人総兵衛の死骸は、今朝姪のお杉――下女同様に働いている二十五の大年増が、雨戸が一枚開いているのに驚いて、その寝間を覗いて発見しました。お杉の声に集まった人たちは、床から少しのり出して、紅に染んでこと切れている主人の凄まじい姿に胆を潰し、たちまち煮えくり返るような騒ぎが始まったのです。
傷は喉へ一箇所、馬乗りになって突いたものでしょうが、よッぽど落着いた手際で総兵衛はたぶん声も立てずに死んだことでしょう。兇器は総兵衛自身が寝室の床の間においた用心の脇差で、それは曲者が逃げる時、面喰らって持出したものか、裏口の外、溝の中に抛り込んでありました。
無くなったものは、現金で百両、それは番頭の市五郎もよく知っております。昨夜帳尻をしめて現金百十二両主人に渡し、主人はそれを空財布に入れてふところに入れたのを見ていたのですが、死骸の側にほうり出した財布には、小粒で十二両残っているだけ、小判で