Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十四)雛の別れ

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十四)雛の別れ (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 114.139 Zeichen · 233 Bildschirme

Aozora Bunko

平次放談

江戸のよさ

江戸のよさ

江戸のよさということを、いまの人は忘れていると思います。江戸というものは、いいものだし、たいしたものでした。

当時、両国にはたいへん猥褻な見世物があって、いまのストリップ・ショーなんか、とても追いつくものではなかったというんですね。

ところが、そこに行くのは、折助とか、やくざとか、田舎から出てきた江戸見物の人たちで、江戸の堅気の人たちは、決してそこに近づかなかった。

それから比丘尼(比丘尼姿の売女)とか、船饅頭(浜辺の小舟で売色した私娼)という下等の売春婦に、江戸の市民は決して近づかない。あそこに行くのは落ちぶれた、だらしのない生活者に限られていました。

もちろん江戸には、ずいぶんイヤなものが多く、強権でもって封建的に人を押さえつけたこともあるけれども、一方によいことも一杯ありました。江戸払いとか、江戸構えといっても、実際は名前だけで、あいかわらず江戸に入っていたそうです。つまり「叱りおく」といった程度で、江戸におることができた。かりにそれが分っても、誰も摘発なぞ、おせっかいはしませんでした。

むかしの人には、そういった一種のたしなみとか、思いやりがあったんですね。