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Japanische Klassiker mit Furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

金吾 はい、いえ、私あその方にお目にかかりたいと思いやして――

浜子 (笑い声を不意に引っこめて、どなりつける)冗談じゃないよ! 飯たき女中などに逢いに来るのに、えらそうに玄関から来る人があるかね! 人を馬鹿にして。台所口の方へ、おまわり、失礼な! 大体あの春やはこないだ出て行ってもらったからね。もうここの内にも居やあしませんよ。さあさあ引きとって下さい。いくら田舎者の物知らずと言っても程があるよ。鈴や、玄関はちゃんとしめて、波の花でもまいといて!

たち切るようにギー、ドシンとドアがしまる音。それを背にションボリと門を出て行く金吾の足音。遠くで市内電車の響。

鈴 ……(カタカタと下駄の音を小走りに追いかけて来て)あの、ちょっと!

金吾 あ、さきほどは失礼いたしやして。

鈴 すみませんでした。黒田さんなどとおっしゃるもんですから気が附かないで。春やさんなら、四五日前に、もとの御主人とかで妙な方が訪ねて見えましてね、それが奥様の気にさわって直ぐに出て行けとおっしゃって、春やさん出て行ったんです。ちょっとお知らせしようと思って。

金吾 そりゃどうも御親切さまに。で、春子さまはどちらへおいでになったんでやしょうか?