Japanische Klassiker mit Furigana
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しげき「すいせんともくぎょ」
三好十郎の仕事 別巻
三好 十郎
Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme
金太 うん。……(水をかけて)おらだよ、春子おばさん。
敦子 そいから、金吾さん。
金吾 (静かに歩を移して二三間離れていたが)……なに、俺あ、ええ、敦子さま。
敦子 そう? そいじゃ……(二度三度と水をそそいで)春さん、熱かったわねえ。……水をかけてあげる。……(又水をそそぐ)
遠くでキッ、キッと鋭どい小鳥の声。
敏子 あら、きれいな蝶々! 今ごろ蝶がいるのかしら?(一郎がその蝶に向って手を出してプウ、プウと言う)
金太 春子おばさん蝶々が好きで、おらといっしょに追っかけて歩いたっけ。
敦子 金吾さん。
金吾 (金吾四、五間はなれた所から)はい。……(なんとなく答えて、こちらを見て立っている)
敦子 (低い声で)敏ちゃん、見てごらん、金吾さん寂しそうだ。
敏子 (これも低声)ええ。……(プウ、プウと一郎の声)
離れて立った金吾の姿を、こちらの四人がジッと見ている。サヤサヤと吹過ぎて行く風の音。
音楽(エレジックなテーマの。しかし暗くはない。場合によっては歌詞のない男声のみの二部合唱であってもよかろう。テーマを充分に押し出して。……やがて音楽を下に持って――。
作者 ……「そうでやす、そんな時、春子おばさんの墓に水をかけながら、すこし離れて立った父の方を見ていたら、どこからか飛んで来た白い蝶が一匹、ヒラヒラとそこらを飛びまわりやし