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Japanische Klassiker mit Furigana

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しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

と言いながら

私の父がふすまを開けて入って来ました

声の調子は機嫌良さそうに作っていますが

腹を立てているのは

額口に青筋を立てているのでわかります

「今日は。小父さんお早うございます」

「お早う。いつも光子のお見舞いで、すまんね」

「お父さん、この花、いただいたのよ」

「そうかね、それはどうも――」

と言ったきり、私の膝の上のダリヤを父はギロギロと睨んでいます

「じゃ僕は市場へ行くから、これで――」

「お父さん、それから、この本も昇さんがわざわざ買って来てくだすったのよ」

昇さんはバツが悪くなってぴょこんと一つおじぎをして竹藪の方へ立ち去って行きます

「どうしたの、お父さん?」

「うむ、昇君は親切な良い青年だ」

父はそう言って、水仙の花を睨んでいるのです

4

その昇さんは私のところを離れると

本堂の裏を墓地の方へ曲ります

するといきなり花婆やのブツブツ声が聞こえます

「そうでございますよ

みんなみんな、おしまいになるのですからね

ナムアミダブツ、ナムアミダブツ

みんなみんな、大々名から

こじきのハジに至るまで

こんりんざい、間ちがいなし!

地面を打つツチに、よしやはずれがありましても

こればっかりは、はずれようはございませんて!