Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

しげき「すいせんともくぎょ」

三好十郎の仕事 別巻

三好 十郎

Lesen Sie 三好十郎の仕事 別巻 (しげき「すいせんともくぎょ」) von 三好 十郎 (みよしじゅうろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 220.145 Zeichen · 440 Bildschirme

Aozora Bunko

これ食ったからって代をくれとは言わん

ひもじい時あ誰だって同じこったもんなあ

へへ、第一、こいつは俺にしたって、かっぱらって来たもんだ

恩に着なくたっていいよ

お互いに、敗戦国のルンペンじゃねえか。

しかし無理に食ってくれと言うんじゃない、いやかね?」と言って、

パンを引っこめそうにした

その時、どうしたわけか私は手を出して

さらうようにしてコッペパンをつかみ取ると

黙って、いきなり、それにかぶりついて食べはじめた

味もなんにもないゴリゴリのパンを。

男はべつに笑いもしないで

自分も自分のパンを噛み噛み歩き

そうして二人は暗くなった町中に入った

その夜は私はドロドロに疲れはて

ある盛り場のガードのそばの掘立小屋に泊った

男が無理にさそったからではない

彼はただ淡々と、しまいまで自分の名も言わず

私の名を聞こうともせず

引きとめようともしなかった

ただ、「行く所がなければ泊んなよ」と言うだけ

そして私はアパートへはもう帰りたくなかった。

そして男といっしょに寝て

なんの喜びも、なんの悲しみもなく

からだを彼に与えた。

彼がそれを要求したのでもなく、私が求めたのでもない

綿のようにくたびれ切った二匹の犬が