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Japanische Klassiker mit Furigana

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あおいはらふじんのたいつり

垢石釣游記

佐藤 垢石

Lesen Sie 垢石釣游記 (あおいはらふじんのたいつり) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.298 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

一千、二千という驚くべき多数だ。何れも一丈から一丈五尺もある代物だろう。なるほど、太平洋は賑やかである。

霧がはれるまで、船の波の上に漂流させることになった。船長と村田氏と僕と三人で、砲台の板の間に胡座をかいた。梅雨時の海上は静かである。一服つけながら、丹下船長は愉快に語り出す。その話によると、丹下船長は四月まで南極の洋上では船長専任であったが、今年の十月から砲手兼任となるので、いまこの金華山沖で鯨とりの射撃練習中だそうだ。だが、波に動く船首から、一時間十五浬ほどの速力で泳いで逃げる鯨をうつのは、なかなかむずかしい芸当という。

それから次第に鯨の身の上話になって、一番大きく育つ鯨は白長鬚の百十尺、次が長鬚鯨の八十尺、抹香鯨六十五尺、鰮鯨、座頭鯨、背美鯨は五十尺余、最も小さい槌鯨とゴンドウ鯨でも三十尺以上になるというのだ。百十尺を間数に直すと十八間余になる。大きなものだ。そこで鯨の目方は一尺一トンというのだそうだから百十尺の鯨は百十トンの重みがある。船でも百トンあれば相当のものだ。人間が一日に一貫ずつ鯨ばかり食っているとしても、到底人間一生の間には一頭の白長鬚鯨を食い尽くせるものではない計算になる。