Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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あおいはらふじんのたいつり

垢石釣游記

佐藤 垢石

Lesen Sie 垢石釣游記 (あおいはらふじんのたいつり) von 佐藤 垢石 (さとうこうせき) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 46.298 Zeichen · 100 Bildschirme

Aozora Bunko

道糸は秋田の撚糸十五本か二十本。錘から上へ二厘柄のテグス一本をつけ、鈎素は一厘柄の磨きテグス四寸五分か五寸でよろしい。鈎は袖形の三分若しくは三分五厘で、錘は一匁の十分の一もあればいい。道糸の途中に移動式に水鳥の白羽を目標につけ、溪流の瀬脇へ振り込むと、スウッと目標が顫えて行く、合せる、掛っているのである。山女魚の餌に当り来たる微妙な振舞は、何と言い現していいだろう。人間の勘が、己れに説明する、とより他に言葉が無い。餌は鰍の卵か、野葡萄の蔓虫。

塩焼が第一等である。天ぷらもから揚げもよろしい。味噌田楽にすれば一入のことである。焼き枯して煮びたしもいいが、釣場の河原に榾火を焚いて釣ったばかりの山女魚を、熊笹の串にさし、素焼を生醤油で食べれば堪らないのである。胃袋さえ除き去れば、頭も骨も棄てるところはない、舌の先に溶けてしまう。