Japanische Klassiker mit Furigana
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠4
中里 介山
Lesen Sie 大菩薩峠4 (だいぼさつとうげ) von 中里 介山 (なかざとかいざん) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 264.133 Zeichen · 524 Bildschirme
なるほど、よい形で、さすがに手練の程も偲ばれないことはありません。
「しかし、これは遠いところを射る時のねらい方で、もし五十間より内ならば、その節にはみな弓の左よりねらうようにせねばならぬ。流鏑馬の時、すべて騎射の時は、大抵十間二十間の際において射ることでござるから、やはり左からねらうがよろしい……かるにより近いところを射るには、押手を勝手よりも低くすること、またその時は右よりねらわずに、左よりねらうのが本式でござる。つまり遠近によりてねらいに左右の差別があることは、拙者が申し上ぐるまでもなくおのおの方も御存じのところでござろう」
「平地にて射る時、馬上にて射る時にも、その心得にいろいろの差別がござりましょうな」
と座中から問うものがありました。
「いかにも」
と小森は頷きながら、弓から矢を外してしかたばなしをやめ、
「騎射というても、もとより流鏑馬に限ったことはござらぬ、朝廷にては五月五日の騎射、駒牽、左近衛、右近衛の荒手結、真手結、帯刀騎射というような儀式、武家では流鏑馬に犬追物、笠掛、みな馬上の弓でござる。このたび当所にて催さるる流鏑馬はいずれの古式にのっとられるか知らねど、多分は小笠原の流儀によることならんと存ぜらるる。