Japanische Klassiker mit Furigana
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ようかいはかせ
妖怪博士/青銅の魔人
江戸川 乱歩
Lesen Sie 妖怪博士/青銅の魔人 (ようかいはかせ) von 江戸川 乱歩 (えどがわらんぽ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 212.920 Zeichen · 421 Bildschirme
一間ほどむこうのうす闇の中に、何かユラユラ動いたものがあります。見まいとしても、目がそのほうに釘づけになって、見ないわけにはゆきません。
大木のかげから、あいつが姿を現わしたのです。暗いのでボンヤリとしか見えませんが、銅像のような顔、銅像のようなからだ。服は着ていません。全身金属の怪物です。
大きな顔にポッカリほら穴のようにひらいた両眼、その穴の奥からチロチロと光ったものがのぞいています。怪物のひとみです。それから、三日月型にギューッとまがった口、これもまっ黒な穴になっています。
新聞に書いてあったとおりです。イヤ、それよりいくそう倍もおそろしい姿です。
怪物は機械のようなぎごちない歩きかたで、ジリジリとこちらへ近づいて来ます。そして、歯ぎしりに似た歯車の音は、刻一刻、はげしく強くなってくるのです。
昌一君は石になったように、身うごきもしないで、怪物を見つめていました。勇気があるためではありません。今にも気をうしなわんばかりの、何がなんだかわからない気持ちで、目だけが相手をじっと見つめていたのです。
怪物の右手がヌッと前に出て来ました。その手の先の、ちょうつがいになった青銅の指のあいだに、一枚の白い紙がはさまっています。