Japanische Klassiker mit Furigana
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こうじょうさいぼう
工場細胞
小林 多喜二
Lesen Sie 工場細胞 (こうじょうさいぼう) von 小林 多喜二 (こばやしたきじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 91.234 Zeichen · 184 Bildschirme
そっちにいるお前はおかしく思うだろうが、残された人達が「戦旗」の配布網を守って、飽く迄も活動していた。然し、とう/\持って行き処のなくなったその人達は最後に、重要書類と一緒に家へ持ってきた。もうやられているので、二度も「ガサ」が無いだろうと云うのだ。六十に近いお前のお母はそれをちアんと引受けた。淋しいだろうと云うので、泊りにきていた親類の佐野さんや吉本さんが、重ね重ねのことなので、強こうに反対した。だが、お前の母は、「この仕事をしている人達は死んでも場所のことなどは云わないものだから、少しも心配要らない。」と云った。
山崎のガラ/\お母さんが時々元気をつけに、やってきてくれたが、このお母さんの前だと、お互の息子や娘のことを話して、お前の母はまるで人が変ったようにポロ/\涙を流した。山崎のお母さんというのは相当教育のある人で、息子たちのしている事を、気持からばかりでなしに、ちアんとした筋道を通しても知っていた。「息子が正しい理窟から死んでも自分の仕事をやめないと分ったら、親がその仕事の邪魔をするのが間違で――どうしてもやらせたくなかったら、殺せばいゝんでね。