Japanische Klassiker mit Furigana
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ひがんすぎまで
彼岸過迄
Lesen Sie 彼岸過迄 (ひがんすぎまで) von Natsume Sōseki (夏目 漱石) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 195.333 Zeichen · 385 Bildschirme
「姉さんの神経ですよ」と妻も口を出した。
僕らは夫婦して姉を慰さめた。姉はしまいにやや納得したらしい顔つきをして、みんなと夕食を共にするまで話し込んだ。帰る時には散歩がてら、子供を連れて電車まで見送ったが、それでも気がすまないので、子供を先へ返して、断わる姉の傍に席を取ったなり、とうとう彼女の家まで来た。
僕は幸い二階にいた市蔵を姉の前に呼び出した。御母さんが御前の事を大層心配してわざわざ矢来まで来たから、今おれがいろいろに云ってようやく安心させたところだと告げた。したがって旅行に出すのは、つまり僕の責任なんだから、なるべく年寄に心配をかけないように、着いたら着いた所から、立つなら立つ所から、また逗留するなら逗留する所から、必ず音信を怠たらないようにして、いつでも用ができしだいこっちから呼び返す事のできる注意をしたら好かろうと云った。市蔵はそのくらいの面倒なら僕に注意されるまでもなくすでに心得ていると答えて、彼の母の顔を見ながら微笑した。
僕はこれで幾分か姉の心を柔らげ得たものと信じて十一時頃また電車で矢来へ帰って来た。
僕を迎に玄関に出た妻は、待ちかねたように、どうでしたと尋ねた。