Japanische Klassiker mit Furigana
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あらじょたい
日本の文学 9 徳田秋声(一)
徳田 秋声
Lesen Sie 日本の文学 9 徳田秋声(一) (あらじょたい) von 徳田 秋声 (とくだしゅうせい) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 346.393 Zeichen · 692 Bildschirme
」
お増は階下へ降りると、奥へ引っ込んでいるお今に私語いたのであったが、お今は応じなかった。
「いずれ御主人にもお目にかかって、何かと御意見も伺いたいと思っております。」
室はそう言って、いくらか満足したような顔をして出て行った。
「そんなに厭な男でもないじゃないか。彼ならば上等だよ。」
お増は、後で座敷を片着けているお今に話した。
「だって、先方から破談にしたのじゃありませんか。」
「けど、軽卒なことは出来やしないよ。その人のためにもよくない。」
晩方に帰って来た浅井は、お今の話を聞きながら、そう言っていたが、自分の出方一つで、二人の運がどうでもなりそうに思えた。
四十三
浅井はそれからも、ちょいちょい訪ねて来る室を、一度などはお増も一緒に下町の方へ飯を食べに連れ出したりなどしたほど、好意と好奇心とをもって迎えた。
酒の二、三杯も飲むと、じきに真赤になってしまうような室は、心のさばけた浅井に釣り出されて、思っていることを浚け出して、饒舌るのであったが、偏執の多い、神経質な青年の暗い心持が、浅井には気詰りであった。
「若い時分には、誰しもそんな経験がありますよ。