Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
しゅんでい
春泥・三の酉
久保田 万太郎
Lesen Sie 春泥・三の酉 (しゅんでい) von 久保田 万太郎 (くぼたまんたろう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 86.075 Zeichen · 173 Bildschirme
いゝことに、いえば棒さきを切り、途中で汽車を下りてまえ/\から贔負になっている名古屋の客のところへ骨休めに寄った。――が、結句、まァもう一日、いゝじゃァないか、明日まで。……引留められるまゝ、うか/\と、いゝ気になって酔ッぱらっているうち三日というもの余計にとうとう足を出した。――で、気がついて、狼狽てゝその晩汽車に乗り、あくる朝東京駅へつくといそいで家へ帰り、一ト月の間ほとんどそればかり着ていた洋服を脱ぐとそのまゝ湯にも入らずすぐに「矢の倉」へ飛んで行った。――なぜそうしたのか、そんなにまでする必要がどこにあったのか? ……かれは自分にも分らなかった。……てれかくし、……細君に対してのてれかくし。――つまりはたゞそれだけだった……
行くと、ちょうど、小倉と三浦とが言合せたようにさきへ来ていた。書斎の次の間に火鉢を控えて涼しい顔ですわっていた。――小倉も、三浦も、ともにその前の日ぐらい帰って来たのらしかった。
「いまお前のうわさをしていたところだ。」
書斎の大きな机のまえから由良はいった。「いつ帰って来たんだ、お前は?」
「へえ、今朝……」
「今朝?」