Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
だから粢という古い言葉は用いなくとも、その実物を作っている土地は今でも中々多い。現在の名称の最も弘く行われているのは、シロモチ・シラモチまたはシロコモチというのが是に該当する。煮たり焼いたりしたのと比べると色がずっと白いからで、成人はめったに是を生では食べぬが、子どもは昔どおり珍しがってもらって食い、口の端を真白にして喜んでいる。伊勢の松阪あたりの山神祭りの飾り人形に、白餅喰いというのがあったことは、本居先生の日記にも見えている。秋の終りの神送りの日には、是は欠くべからざる神供であった。三河の半島の或る町の祭には、小児が烏の啼声を真似てこの白餅をもらって食う風があった。それでこの日は彼らをカラスと呼んでいた。前に述べた岩城平の、烏のオノリと同じ風習から出ていると思う。白餅という名は東海道の諸国から紀州まで、九州でも北岸の島々ではシラモチと謂い、阿蘇の山村ではシイラ餅と謂っているとともに、一方秋田県の鹿角地方などにもシロコダンゴという名がある。分布のこのように古いのを見ると、この名称もおそらく新たに起こったものではないと思う。
信州は南北とも、一般にこれをカラコまたはオカラコと謂っている。