Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
だから兀峰の句はやや附き過ぎた嫌いもあるが、無骨な古武士の、殊に物いうことが下手になって、戴いたかわらけの酒も飲み得ないで、悲喜感激する光景はよく描かれている。是を映画にでもしたら、さぞまた長ったらしい文句になったことであろう。俳諧のお蔭に我々はゆくりなく、この古風なエモーションに共鳴することができるのである。『七部集』にはこれ以外に今一つ、変った泣き方が出ている。是は『比佐古』の中にあるのだが、
生鯛あがる浦の春かな 珍碩
この村の広きに医者の無かりけり 荷兮
そろばん置けば物知りといふ 越人
かはらざる世を退屈もせずに過ぎ 兮
また泣き出す酒のさめぎは 人
ながめやる秋の夕ぞだゞ広き 兮
蕎麦まつしろに山の胴中 人
この泣き上戸は他処から来た寄留人かと思われるが、どうして泣き出したかは村の衆にもわからぬごとく、諸君ら現代人にも不審であり、また或いは本人にも説明ができなかったかも知れぬ。しかし少なくともこんな男が泣いたという事実だけはあったのである。同じ集にはその次にまた一つ、