Japanische Klassiker mit Furigana
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もめんいぜんのこと
木綿以前の事
柳田 国男
Lesen Sie 木綿以前の事 (もめんいぜんのこと) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 177.586 Zeichen · 348 Bildschirme
それというのが不断の衣類が悪くなって、それをそのまま働くときにも着るからでもあるが、しかしなお労働が規則正しく且つ激しいものであったら、到底このようなぞろぞろと手足にからまるものを着てはいられない。半日は家に居て昼からちょっと出るというようになって、着替えるのも手数だから、長い着物の尻をくるりとまくり、または腕まくりもできないから襷を掛けるので、是を甲斐々々しいなりをしているというのは間違いである。襷は古くからの女の服装の一部であるが、本来は晴着に伴なうものであった。目的は今日のネクタイなどと近く、わざと色模様の鮮明なものを、ただ首から掛けて飾りにしていたのである。よく浄瑠璃や琵琶の曲などに、「襷十字にあやどりて」という文句を聴くが、是は婦人が突嗟の場合に仮に働けるなりを作るためにするので、常は襷はそうして用いるものでない故に、わざわざ十字に綾取りてと謂ったのである。つまりは上が急に起って働く場合を形容した文句である。ところが町に来て住むと、女はただそういう中途半ぱの形でのみ働き、襷がけというと、大いに活躍することを意味することになったのは変遷である。