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Japanische Klassiker mit Furigana

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えどさんごくし

江戸三国志

吉川 英治

Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme

Aozora Bunko

毎日、目を泣きはらして心配しているじゃねえか」

「半五郎や、次郎に叱言をいっておくれでない。いろいろわけがあるのだから」

「そうだ、こっちもそんな場合じゃなかった。お嬢さん、今日おめえ様をさがしに来たお屋敷の小間使いが、切支丹族の男たちに捕まって、生埋めにされてしまいましたぜ」

「えっ、おりんが」

「ちゃん、それはほんとうかい」

次郎と月江とは、道々もうわさをして来たそのおりんが、生埋めという、稀有な奇禍に会ったと聞いても、にわかに信じかねました。

しかし、事実は半五郎の口からつぶさに語られて、二人の心を動顛させたのです。そして、半五郎自身は、かれらが拝島の岡を立ち去った後に、おりんの身を助けてやろうというつもりで、姿をひそめていたところだという話です。

「だが、その切支丹族のやつらが、まだこの岐れ路へかかって来ねえから、悪くするとそこらで打つからないとも限らない。何しろ、あいつらの眼に触れたら命があぶのうございますぜ、お嬢様、どこかそこらで、暫くの間かくれていた方がようがしょう」

彼のことばが終るが早いかです、次郎は野槍の先ッぽを拝島の岡に向けて、

「ちゃん、おいらがおりんさんを助けて来るから、おめえはお嬢様のそばを離れないでついていてくんねえ」