Japanische Klassiker mit Furigana
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えどさんごくし
江戸三国志
吉川 英治
Lesen Sie 江戸三国志 (えどさんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 577.271 Zeichen · 1141 Bildschirme
「よう、御連中、たいそう仲よくおそろいだね」
と、剽軽に話しかけて、
「すまねえが、一服やらしておくんなさいな」
と仲間にはいって、そこらへ腰をおろしました。
「さあ、旅の衆、火のそばによるがいい」
「なあに、せこせこ歩いて来たやつで、すこしも寒かアありません。……時に、変なことをきくようだが、おまはん達ゃ、なんだね? へへへへ。なんだネっていう聞き方も不作法だが、御商売は何でござんす。どうも、猟人ではなし、お百姓さんとも思われねえが」
「あ、わしたちの、仕事かね」
「そうよ」
「わし達は、この辺の山から、漆を採っておりますんで」
「そうかい。じゃ、おまはん達は、うるし掻きというやつだね。いや、やつじゃねえ、御商売なんだね」
「へえ、うるし掻きでございます」
「道理で、変なにおいがしたよ」
「お客さん、そこらの桶にさわるとかぶれますぜ」
「なにさ、みんな面の皮のあつい手合いだから、そのことなら心配はねえ」
「皆さん、江戸の衆とみえるね。面白いことばかり言う」
「しばらく他人様とお話をしねえから、やたらに無駄口がたたきてえのさ」
「で、旅の衆、お前さん方は、何を御商売で、こんなところを歩きなさるのか」