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Japanische Klassiker mit Furigana

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みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme

Aozora Bunko

……時に、過日おねがいのご用命は、いかがでございましょう」

「ああ、六波羅殿のご普請のことか」

「それもございますし、小松殿におかれましても、伽藍のご建立があるそうで。――何かと、金沙、金泥、金箔など、たくさんにお要用でございましょうが」

「あるにはあろう」

「お口添えで、この吉次に、ご用命がねがえれば、こちらのお館へも莫大なお礼物をお頒けすることができますがな」

ここで吉次は幾ぶん胸の鬱をはらした。見まわせば、いかにも貧しそうだ。豊かな公卿というものは尠ないが、わけてここの邸には、坐っていても貧乏のにおいがする。

見を飾る出仕の牛車にしてからが、さっき上がりがけに見たところでは、五年も塗更えてない貧乏車で、牛部屋の牛は痩せている。主の粗服は、廂のやぶれと同じ程度の古さである。

「さ。……御所のご用品なれば儂たちの係りだから、どうなとなるが、六波羅殿には、何のご縁もなし、わけて黄金商人の執りもちなどしたら、他の商人から怨まれもするし、世間の口もうるさかろう」

「いやいや。――他様なら知らぬことですが、こちらのお館と、六波羅様との間がらなら」

「なんでそのように親密じゃというのか」