Japanische Klassiker mit Furigana
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みなもとよりとも
源頼朝
吉川 英治
Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme
と、誹謗した。
朝廷の臣も、民衆も、たちまちその声に和して、六波羅殿の無情を怨むので、浄海入道は、それに打って返す手もなく沈黙してしまった。云い負かされた形で終ってしまった。
死んだ重盛も、よく父の入道を云い負かしたが、清盛はまったく口下手であった。彼はいつも宣伝戦で打負かされる男だった。そのために、ついに、自分の正しさが理論で受けいれられなくなると、
「やってしまえ」
と、六波羅の精兵をさし向けてもの云わすので、庶民の同情は少ないし、朝廷の百官からも、
「暴虐なる人」
と眉をひそめられ、そのたびに陰口されるのが、彼の私的生活だった。
六波羅いったいの経営や西八条の別荘の華麗厖大などは、云うにも足りないとしていたが、まず政権の専横ぶりだの、一門を以て高位高官の位置を独占しているのが、何といっても、人のそねみを大きく買っていた。
もっとも藤原氏もその全盛期には、思いきった閥族の独占をやったが、入道は同時に、兵馬の権をも把握していたから、その勢いは到底、
この世をばわが世とぞおもふ望月の――
と、歌った藤原道長などの比較ではなかった。
彼の家弟経盛は参議に、頼盛は権大納言に、子重盛は近衛大将までに――云うも煩わしいが、公卿に上った者十余名、殿上人と称される人三十名の余をこえ、平氏一門の受領国は三十余ヵ国。