Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

みなもとよりとも

源頼朝

吉川 英治

Lesen Sie 源頼朝 (みなもとよりとも) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 306.118 Zeichen · 613 Bildschirme

Aozora Bunko

「後にせい」

とか、

「待たせておけ」

とか、

「追い払え」

とかいう吩咐けである。

公卿の訪問客が多いのであった。ふしぎな現象である。朝廷へは常に出仕しているので、そこで会えばいいに、私邸を訪ねて来るのが多いのだ。

殊に、先頃の乱に、源氏が一敗地に塗れてから、清盛の鼻息に媚びてくるのがうるさい程だった。

「やれやれ」

清盛は、平服に更えると、そう云って居室に寛いだ。彼の日課も多忙だった。倦まない質だが、朝廷から退がって来た時には、時折、疲れた顔いろを見せる。人にいえない、複雑なものを、いつも朝に上ると抱いて帰るらしかった。

上皇の院政を支持する公卿と、天皇を擁し奉る公卿との対立が、その煩いの禍根だった。清盛は、その一掃にかかっているが、根を抜こうとすれば、花を散らす。花を散らすまいとすれば、根は抜けない。

「久しいこと、お帰りをお待ち遊ばしていらっしゃいます。これへご案内申しあげましょうか」

近侍は、頃を見て、清盛へそう訊ねた。彼の義母にあたる池の禅尼が、何か折入って会いたいとかで、別室に待っているというのであった。

三

「なに。尼公が」

清盛は、小首をかしげた。