Japanische Klassiker mit Furigana
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とおのものがたり
遠野物語
柳田 国男
Lesen Sie 遠野物語 (とおのものがたり) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.063 Zeichen · 79 Bildschirme
六五
六六
六七
小国にてはこの話を聞きて実とする者もなかりしが、山崎の方にてはそはマヨイガなるべし、行きて膳椀の類を持ち来たり長者にならんとて、婿殿を先に立てて人あまたこれを求めに山の奥に入り、ここに門ありきというところに来たれども、眼にかかるものもなく空しく帰り来たりぬ。その婿もついに金持になりたりということを聞かず。
○上閉伊郡金沢村。
六五 早池峯は御影石の山なり。この山の小国に向きたる側に安倍ヶ城という岩あり。険しき崖の中ほどにありて、人などはとても行きうべきところにあらず。ここには今でも安倍貞任の母住めりと言い伝う。雨の降るべき夕方など、岩屋の扉を鎖す音聞ゆという。小国、附馬牛の人々は、安倍ヶ城の錠の音がする、明日は雨ならんなどいう。
六六 同じ山の附馬牛よりの登り口にもまた安倍屋敷という巌窟あり。とにかく早池峯は安倍貞任にゆかりある山なり。小国より登る山口にも八幡太郎の家来の討死したるを埋めたりという塚三つばかりあり。
六七 安倍貞任に関する伝説はこのほかにも多し。土淵村と昔は橋野といいし栗橋村との境にて、山口よりは二三里も登りたる山中に、広く平なる原あり。