Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

ja-reading.com

Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.

とおのものがたり

遠野物語

柳田 国男

Lesen Sie 遠野物語 (とおのものがたり) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 39.063 Zeichen · 79 Bildschirme

Aozora Bunko

九一

早池峯の腰へ村人大勢とともに馬を曳きて萩を苅りに行き、さて帰らんとするころになりてこの男のみ姿見えず。一同驚きて尋ねたれば、深き谷の奥にて手も足も一つ一つ抜き取られて死していたりという。今より二三十年前のことにて、この時の事をよく知れる老人今も存在せり。天狗森には天狗多くいるということは昔より人の知るところなり。

九一 遠野の町に山々の事に明るき人あり。もとは南部男爵家の鷹匠なり。町の人綽名して鳥御前という。早池峯、六角牛の木や石や、すべてその形状と在処とを知れり。年取りてのち茸採りにとて一人の連とともに出でたり。この連の男というは水練の名人にて、藁と槌とを持ちて水の中に入り、草鞋を作りて出てくるという評判の人なり。さて遠野の町と猿ヶ石川を隔つる向山という山より、綾織村の続石とて珍しき岩のある所の少し上の山に入り、両人別れ別れになり、鳥御前一人はまた少し山を登りしに、あたかも秋の空の日影、西の山の端より四五間ばかりなる時刻なり。ふと大なる岩の陰に赭き顔の男と女とが立ちて何か話をして居るに出逢いたり。彼らは鳥御前の近づくを見て、手を拡げて押し戻すようなる手つきをなし制止したれども、それにも構わず行きたるに女は男の胸に縋るようにしたり。