Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

「ここでこう寝ているところをやられたんだが、――蒸し暑い晩で、胸まで抜け出して寝ていたにしても、寝巻の上から、槍の折れで一と突きに、布団へ通るほどやったんだから恐ろしい力だ」

留吉は説明してくれました。六畳はまだ掃除が済まなかったものか、斑々たる血潮で、昨夜の惨劇がよく解ります。人間の通路を避けて、梯子段の下寄りに寝た伝七を、たった一と突きで、声も立てさせずにやったのは、よっぽどの力と手際がなければなりません。

平次はその部屋を中心に、店へ、奥へ、お勝手へと探索の手を伸ばして行きました。

お勝手は田舎の台所ほどの広さで、締りは恐ろしく厳重ですが、引窓が引き忘れたように開いております。牢屋のような締め切られた家で、ここだけ開いていたのは、「ここから入りました」という証拠のようで、少し変でないこともありません。

外へ廻ってみると、この間の嵐の後で、屋根の漏れを見た時の梯子が、そのままお勝手の横に掛けてあります。これも「ここから入りました」の証拠の一つです。

多勢の奉公人は、みんな離室に寝る中で、殺された伝六と、下女のお大だけは母屋に寝るそうで、お勝手の締りはそのお大の役目でした。