Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
裏庭へ行ってみると、なるほど鳥兜の花が美しく咲き乱れておりますが、この根にそんな猛毒があることは、一般に知られていないことでもあり、たくさんの鳥兜の中にたった一本根を痛められた様子で枯れかかったのはありますが、それとてもいつ、誰がやった事やら、奉公人たちに訊ねても分る道理もない有様です。
その日は騒ぎに暮れて、病人は医者の手に任せたまま、平次はともかくも引揚げました。金富町の留吉が、豊次郎を挙げそうにしましたが、「まだ早い」と目顔で合図をして、辛くも思い止まらせたりしました。
神田の家へ帰って来ると、八方に出した下っ引が、いろいろの情報を集めて二三人待っています。
「親分、あの主人の弟の豊次郎というのは太い奴ですよ。――妾なんか囲って、恐ろしい馬鹿を尽しているが、店にいると猫を被って、神妙な顔をしてやがる。兄の金をどれだけ費い込んでいるか分りませんよ」
――と一人。
「殺された伝六はひどい奴で、成瀬屋の先代に奉公人とも居候ともつかずに入り込み、人の良い先代を騙して、とうとう身代限りの目に逢わせ、首まで縊らせた上、今の総右衛門を伴れ込んで、自分が采配を振っていたそうですよ」