Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

道具を知っているものは、道具の有難さも知っているわけだから、銀次はそんな事をするはずはない」

「でも、どうせ自分じゃ買えない品だと思うと、人の贅沢を見て腹が立つかも知れませんよ」

「いや銀次じゃない。――道具の話をすると銀次は眼の中まで優しくなる」

平次は頑固に首を振るのです。骨董を知るものは骨董を傷つけるはずはないと信じ切っている様子です。

それから丸二日、八五郎は精いっぱい働いて、井筒屋の奉公人家族全部の動静と身許を洗って来ました。それによると、番頭の金之助は小金もためておりますが大したことではなく、骨董係の銀次は思いのほかの働き者で、井筒屋に入る前から相当の貯蓄があり、白山に一軒の家まで持って、女房とも妾ともつかぬ女を、相当以上に暮させているとわかりました。

お辰は主人の知合いの娘で、下女などに身を落すはずはなかったのですが、行先もないので我慢している様子、近頃はますます自棄になって我儘いっぱいに暮しているというのです。

嫁のお弓は半病人の姿で、娘のお浪は一人天下ですが、家の中は滅入ったように淋しく房松は何を調べられているのか、それっきり帰って来ません。