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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

「――それに、あの財布を盗んだ奴が投り込んだのなら、金高が二百九十二両になっているはずだ。八両多くなってちょうど三百両入っているのはどういうわけだ」

「――親分さん、それは――」

「まだ言うのか九郎助。――お前はどこかで見た事のある顔だ。――その青痣は、刺青じゃないか。鬢の毛がもう少し濃くて、痣がなくて、五つ六つ若くすると、――あっ、手首の入れ墨」

平次に図星を指されて、逃げ腰になる九郎助を、八五郎は後ろから追っかぶさるように押えました。

「恐れ入りました、親分」

「お前は鼬の七じゃないか」

一時海道筋から江戸へかけて、悪名を謳われた窃盗の名人、それは鼬と異名を取った七助の成れの果てだったのです。

「恐れ入りました。銭形の親分さんと聴いて、あっしはもう観念しておりました。――でも七年前に悪事の足を洗って、それからは人様の物塵一つ取りません。御慈悲でございます、――お見逃しを願います」

涙とともに畳に額を揉み込む七助の九郎助。

「人の物塵一つ盗らなくたって、人の庭に三百両も投り込むのは穏やかじゃないぜ。どうしたというのだ、七」

「親分、――親馬鹿でございます、笑って下さい」