Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
筆者はむしろ、そういった正直者の多かった例をうんと知っている。
銀座から日本橋へとたどってみることにしよう。銀座は昔の面影もなくなったが、天金といった天麩羅屋は、いまの服部の裏にあり、その所蔵の馬琴、一九、三馬の扇面を私はいま愛蔵している。このへんに京伝のたばこ屋があったにちがいなく、一九や馬琴も彷徨したにちがいない。
日本橋は鉄橋になってしまったが、昔の木橋を私も知っている。安藤広重が犬に小便をさせているのも日本橋のたもとだ。この橋詰には、お上の高札があり、相対死にの死におくれの晒し場があったりした。八百屋お七も、裸馬に乗ってこの橋を渡ったにちがいなく、白子屋お熊もこの橋の上で、世上の皆様に一場の訓示をしたにちがいない。
江戸橋へかけての眺め、広重が描いたままの風情は、明治のころまで残っており、河岸の寿司の立ち食いから、一心太助の活躍した魚河岸はいまはない。
日本橋広重の見た富士が見え――という川柳は大震災後の私の選であった。日本橋白雨の江戸名所絵は、十万円しようと、それは木橋は鉄橋にならぬが、駿河町の越後屋は三越になって、昔の人が考えなかった繁盛である。