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Japanische Klassiker mit Furigana

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十五)茶碗割り

野村 胡堂

Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme

Aozora Bunko

「私が主殺しをするかしないか、銭形の親分さんなら、よく解って下さるでしょう」

「まア、話を聴こう、入れ」

「ヘエ――」

平次の表情はまだほぐれませんが、調子がいくらか柔らかになると、権八は安心した様子で、そそくさと草鞋を脱ぎます。

「ところで、お前はどうして古河から帰ったんだ」

座が定まると、平次は静かに問いました。

「私は大変な間違いをしました、親分」

「間違い?」

「相模屋へ奉公してから十年、若い時フトした間違いで質に取られた田地を請け戻そうと、私は必死に働きました。旦那の総兵衛様は、私にとっては二代の主人でございます。と申すのは、亡くなった私の父親も、昔は相模屋に奉公しておりました。本当に良い方で」

「…………」

権八がホロリとするのを、平次は黙って先を促しました。

「ところが、十年の約束の年限が過ぎ、金も五十両と溜りましたが、主人はどうしても私にお暇を下さらず、預けておいた金も下さいません。あとで考えると、昔が昔ですから、金の顔を見ると、また私の道楽が始まりはしないかと、それを心配して下すったのでしょう。でもそのとき私は、そんな事とは気が付きません。約束の年季を一年も過ぎ、古河の母からは矢の催促で、近ごろ年を取って、めっきり弱ったから、早く帰って顔を見せてくれと言われる度に、私は暇も金も下さらない主人を怨みまし