Japanische Klassiker mit Furigana
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(十五)茶碗割り
野村 胡堂
Lesen Sie 銭形平次捕物控(十五)茶碗割り (ぜにがたへいじとりものひかえ) von 野村 胡堂 (のむらこどう) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 109.804 Zeichen · 225 Bildschirme
手間は取らせない」
チラリと十手の房を見せると、泰道はすっかり縮み上がってしまいました。
「ハイ、ハイ」
「泰道先生、二十七の若主人重太郎がまさか、卒中で死んだのではあるまいな」
代って平次は泰道と顔を合せます。
「いや、その、その」
「見るまでもなく、死骸は身体中紫の斑で口からは泡を吹いている。――銀の箸があればこちとらにも鑑定が付きそうだ。あれは何で死んだか、お前さんに判らぬはずはあるまい」
「いかにも、銭形の親分なら隠しても無駄だ。あれは毒死でござるよ」
泰道は四方を見廻します。
「毒は?」
「ありふれたとりかぶと、この家の庭にも、昨年の秋は紫の花をたくさん咲かせていたが、あの花の根に猛毒のあることは誰でも知っている」
「それでよく判った。毒は手近なところにあった。誰がそれを朝の味噌汁に摺り込んで、大寝坊をして一人で遅い朝飯を食った重太郎に盛ったか判ればいい。――八、お前はお勝手の方を調べてくれ。ところで泰道先生、十日前に死んだ大主人重兵衛も、これと全く同じ死にようをしたはずだ。どうしても卒中という見立てなら、寺社のお係にお願いして、墓を発いても調べ直すがどうだ」